部分集合族の定める分割

\( \newcommand{\RR}{\mathbb{R}} \newcommand{\scA}{\mathscr{A}} \newcommand{\scD}{\mathscr{D}} \newcommand{\scS}{\mathscr{S}} \newcommand{\s}{\sigma} \newcommand{\aset}{\{ a \}} \newcommand{\emset}{\emptyset} \newcommand{\Cap}{\bigcap} \newcommand{\Cup}{\bigcup} \newcommand{\imp}{\Rightarrow} \newcommand{\nin}{\not\in} \newcommand{\ss}{\subset} \newcommand{\ssne}{\subsetneq} \newcommand{\oo}{\infty} \newcommand{\prn}[1]{\left( #1 \right)} \newcommand{\set}[2]{\left\{ #1 \mathrel{} \middle| \mathrel{} #2 \right\} } \)

1. \( X \) を空でない集合とし, \( \scS \) を \( X \) の部分集合族とする. \( \scS \) は補集合をとる操作に関して閉じているとする. 各 \( x \in X \) に対して, \[ S_x := \Cap \set{S \in \scS}{x \in S} \quad ( \ne \emset) \] とおく. このとき, \[ \scD := \set{S_x}{x \in X} \] は \( X \) の分割(すなわち, \( X \) の各要素は \( \scD \) のただ1つの要素に属する)である.

2. 証明: 次の2つの主張を示せばよい.

(i) \( \Cup_{x \in X} S_x = X \).

(ii) 任意の \( x \), \( y \in X \) に対して, \[ S_x \cap S_y \ne \emset \imp S_x = S_y. \]

3. (i) の証明: \( x \in S_x \) であるので, 自明である. //

4. (ii) の証明:

(1) \( y \in S_x \imp S_y \ss S_x \):

\( y \in S_x \) とする. \( x \in S \) である \( S \in \scS \) に対して, \[ y \in S_x \ss S \] であるので, \[ \set{S \in \scS}{x \in S} \ss \set{S \in \scS}{y \in S}. \] 共通部分をとると, \[ S_y \ss S_x \] が得られる. //

(2) \( y \in S_x \imp S_y =S_x \):

\( S_x \ss S_y \) を示せばよい. そのためには, \[ x \in S_y \] を示せばよい. \( x \nin S_y \) とすると, ある \( y \in S \in \scS \) に対して, \begin{align} &x \ne S. \\[0.8em] \therefore \,\, &x \in S^c. \end{align} 仮定より \( S^c \in \scS \) であるので, \[ y \in S_x \ss S^c. \] これは矛盾であるので, \( x \in S_y \). //

(3) \( S_x \cap S_y \ne \emset \) とする. \[ z \in S_x \cap S_y \] をとると, (2) より, \[ S_x = S_z = S_y \] である. //