\( X \) がコンパクト空間であれば, \( X \) の空でない閉集合の縮小列 \[ F_1 \sp F_2 \sp F_3 \sp \cd \] に対して, \[ \Cap_{k=1}^{\oo} F_k \ne \emset \] が成り立つ.
証明. \[ \Cap_{k=1}^{\oo} F_k = \emset \] であれば, 両辺の補集合をとることにより, \[ \Cup_{k=1}^{\oo} F_k^c = X \] を得る. \( X \) はコンパクトなので, ある \( n \) が存在して, \[ X = \Cup_{k=1}^n F_k^c = F_n^c \] である. 両辺の補集合をとると, \[ \emset = F_n \] となるが, これは \( F_n \) が空でないという仮定に矛盾する. □
系: 位相空間 \( X \) の空でない閉集合からなる縮小列 \[ F_1 \sp F_2 \sp F_3 \sp \cd \] は, あるコンパクト集合 \( K \) が存在して, \[ K \sp F_1 \] となるとき, \[ \Cap_{k=1}^{\oo} F_k \ne \emset \] である.
これより, 「区間縮小法の原理」が得られる: \( \bbR \) の有界閉区間の縮小列 \[ I_1 \sp I_2 \sp I_3 \sp \cd \] に対して, \[ \Cap_{k=1}^{\oo} I_k \ne \emset \] が成り立つ.