前回の続きです. 以下のことを示します.
\( a \), \( b \) を \( a < b \) である2つの実数とします. 次の2つの主張
- \( \m([a,b]) \le b - a \),
- \( \m([a,b]) \ge b - a \),
が示されればよいですが, 1については簡単です.
なぜなら, \( \e > 0 \) に対して, \[ [a, b] \ss (a - \e, b + \e) \] であり, したがって, \[ \m([a, b]) \le (b + \e) - (a - \e) = b - a + 2 \e \] であるからです.
主張2を示しましょう. 鍵となるのは次の補題です.
補題. \( [a, b] \) を被覆する有界開区間の有限列 \( (I_k)_{k=1}^N \) に対して, \[ \sum_{k=1}^N \ell(I_k) > b - a \] が成り立つ.
開区間の長さの和が \( b - a \) より大きくないと, \( [a, b] \) を覆えないというわけです. ひとまずはこれを認めて先に進みます. 次の系から主張2が従うことは明らかでしょう.
系. \( [a, b] \) を被覆する有界開区間列 \( (I_k)_{k=1}^{\oo} \) に対して, \[ \sum_{k=1}^{\oo} \ell(I_k) > b - a \] が成り立つ.
系の証明. \( [a,b] \) はコンパクトであるので, ある \( N \) に対して \[ [a,b] \ss \Cup_{k=1}^{N} I_k \] となり, したがって, \[ \sum_{k=1}^{\oo} \ell(I_k) \ge \sum_{k=1}^{N} \ell(I_k) > b - a \] が成り立つ. □