交わらないコンパクト集合と閉集合の間の距離は正

\( \newcommand{\RR}{\mathbb{R}} \newcommand{\r}{\rho} \newcommand{\all}{\forall} \newcommand{\cc}{\circ} \newcommand{\col}{\, \colon \,} \newcommand{\cd}{\cdots} \newcommand{\Cup}[2]{\bigcup_{#1}^{#2}} \newcommand{\emset}{\emptyset} \newcommand{\equ}{\, \Leftrightarrow \,} \newcommand{\imp}{\, \Rightarrow \,} \newcommand{\ld}{\ldots} \newcommand{\mto}{\mapsto} \newcommand{\nin}{\not\in} \newcommand{\sm}{\setminus} \newcommand{\ss}{\subset} \newcommand{\ssne}{\subsetneq} \newcommand{\tm}{\times} \)

1. \( (X,d) \) を距離空間とする. その点 \( x \) と閉集合 \( C \) に対して, \[ d(x, C) = 0 \equ x \in C. \]

2. なぜなら: \( d(x,C) = 0 \) とすると, \( x \) は \( C \) の触点であるので, \( x \in C \). 逆は自明.

3. 上の一般化として, 次が成り立つ: \( X \) のコンパクト集合 \( K \) と閉集合 \( C \) に対して, \[ d(K,C) = 0 \equ K \cap C \ne \emset. \]

4. なぜなら: \( (\imp) \) を示せばよい. 逆は自明である. \( d(K,C) = 0 \) とする.

まず, \( K \) 上の関数 \[ d(x,C) \quad (x \in K) \] は連続である(距離関数の連続性).

\( K \) はコンパクトであるので, この連続関数はある \( k \in K \) で最小値をとる: \[ d(k,C) \le d(x,C) \quad (\all x \in K). \]

前回示したことから, \[ d(k,C) \le \inf_{x \in K} d(x,C) = d(K,C) = 0 \] である.

したがって, \( k \in C \) であり, \[ K \cap C \ne \emset \] が示された. //