勉☆強☆し☆な☆い

タイトルテスト中

テイラーの定理(1)

\( \newcommand{\RR}{\mathbb{R}} \newcommand{\oo}{\infty} \newcommand{\cd}{\cdots} \)

1. \( n \) 次多項式関数 \[ p(x) = c_0 + c_1 x + c_2 x^2 + \cd + c_n x^n \] を考えます. \( k \) 回(\( 0 \le k \le n \))微分して \( x = 0 \) を代入すると, \[ p^{(k)}(0) = k! \, c_k \] となるので, \( p(x) \) は \[ p(x) = p(0) + p'(0) \frac{x}{1!} + p''(0) \frac{x^2}{2!} + \cd + p^{(n)}(0) \frac{x^n}{n!} \] と書けます.

2. \(n \) 次多項式 \( p(x+a) \) \( (a \in \RR) \) に対して上を適用すると, \[ p(x + a) = p(a) + p'(a) \frac{x}{1!} + p''(a) \frac{x^2}{2!} + \cd + p^{(n)}(a) \frac{x^n}{n!} \] であるので, \[ p(x) = p(a) + p'(a) \frac{(x-a)}{1!} + p''(a) \frac{(x-a)^2}{2!} + \cd + p^{(n)}(a) \frac{(x-a)^n}{n!} \] と書けます.

3. \( k > n \) に対しては \( p^{(k)}(a) = 0 \) であるので, \[ p(x) = \sum_{k=0}^{\oo} p^{(k)}(a) \frac{(x-a)^k}{k!} \] と書けます. これは次数に関係なく任意の多項式関数 \( p(x) \) に対して成り立つ式です.

4. さて, ここから次の疑問が生じます:

多項式関数ではない関数 \( f(x) \) に対してもこの式は成り立つだろうか?」

5. このような疑問から関数 \( f(x) \) と \( n \) 次多項式 \[ f(a) + f'(a) \frac{(x-a)}{1!} + f''(a) \frac{(x-a)^2}{2!} + \cd + f^{(n)}(a) \frac{(x-a)^n}{n!} \] の間の誤差に興味が生じますが, この誤差に関して得られる結果の1つが, 次の「テイラーの定理」です.

(1)\( f(x) \) を閉区間 \( [a,b] \) 上の \( C^n \) 級関数とし, \( f^{(n)}(x) \) は開区間 \( (a,b) \) で微分可能とする. このとき, ある \( c \in (a,b) \) が存在して, \begin{align} f(b) = f(a) + f'(a) \frac{(b-a)}{1!} + \cd &+ f^{(n)}(a) \frac{(b-a)^n}{n!} \\[1em] &+ f^{(n+1)}(c) \frac{(b-a)^{n+1}}{(n+1)!} \end{align} が成り立つ.
(2)\( f(x) \) を閉区間 \( [b,a] \) 上の \( C^n \) 級関数とし, \( f^{(n)}(x) \) は開区間 \( (b,a) \) で微分可能とする. このとき, ある \( c \in (b,a) \) が存在して, 上と同じ式が成り立つ.

6. \( x = b \) での誤差を見ているわけです. \( n = 0 \) のときには, 平均値の定理より \( f(b) \) と \( f(a) \) の間の誤差が \[ f'(c) (b - a) \] であることを既に知っていますが, 上の定理はこのことの単純な一般化が成立することを主張しています.

7. 証明は追々述べます.