勉☆強☆し☆な☆い

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関数の極限が存在するための必要十分条件

\( \newcommand{\bbN}{\mathbb{N}} \newcommand{\bbR}{\mathbb{R}} \newcommand{\a}{\alpha} \newcommand{\e}{\varepsilon} \newcommand{\olf}{\overline{f}} \newcommand{\res}[2]{\left. #1 \, \right|_{#2}} \newcommand{\rec}[1]{\frac{1}{#1}} \newcommand{\oo}{\infty} \newcommand{\ooset}{\{ \oo \}} \newcommand{\emset}{\emptyset} \newcommand{\sm}{\setminus} \newcommand{\ss}{\subset} \newcommand{\sp}{\supset} \newcommand{\xset}{\{ x \}} \newcommand{\Cap}{\bigcap} \newcommand{\ld}{\ldots} \newcommand{\cd}{\cdots} \newcommand{\col}{\, \colon \,} \newcommand{\mto}{\mapsto} \newcommand{\uto}[1]{\overset{#1}{\longrightarrow}} \newcommand{\huto}[1]{\overset{#1}{\hookrightarrow}} \newcommand{\imp}{\,\,\, \Rightarrow \,\,\,} \newcommand{\fol}{\Leftarrow} \newcommand{\equ}{\,\,\, \Leftrightarrow \,\,\,} \newcommand{\rec}[1]{\frac{1}{#1}} \newcommand{\set}[2]{\left\{ #1 \mathrel{} \middle| \mathrel{} #2 \right\}} \newcommand{\prn}[1]{\left( #1 \right)} \newcommand{\brc}[1]{\left\{ #1 \right\}} \newcommand{\ab}[1]{\left| #1 \right|} \)

1. \( X \) を位相空間とし, \( f \) をその部分集合 \( A \) 上で定義された実数値関数とする.

2. \( x \in X \) とする. \( c \in \bbR \) が \( f \) の \( x \) における極限であるとは,

任意の \( \e > 0 \) に対して \( x \) のある開近傍 \( U \) が存在し, \[ a \in (U \sm \brc{x}) \cap A \imp \ab{f(a) - c} < \e, \]

という条件がみたされることである.

3. \( f \) が \( x \) で極限をもつことと次は同値である:

\( f \) は \( x \) において「除外コーシー条件」をみたす,

すなわち,

任意の \( \e > 0 \) に対して \( x \) のある開近傍 \( U \) が存在し, \[ a, b \in (U \sm \xset) \cap A \imp \ab{f(a) - f(b)} < \e. \]

1. \( x \) が \( A \) の集積点でない場合, これは自明な主張である. この場合, \( f \) は常に極限をもち, また, 常に除外コーシー条件をみたすからである.

2. 以下, \( x \) を \( A \) の集積点とする.

必要性の証明.

1. \( f \) が \( x \) において極限 \( c \) をもつとする.

2. このとき, 任意の \( \e > 0 \) に対して, ある \( x \) の開近傍 \( U \) が存在して, \[ a \in (U \sm \xset) \cap A \imp \ab{f(a) - c} < \frac{\e}{2}. \]

3. したがって, \[ a, b \in (U \sm \xset) \cap A \] ならば, \[ \ab{f(a) - f(b)} \le \ab{f(a) - c} + \ab{f(b) - c} < \frac{\e}{2} + \frac{\e}{2} = \e \] である. //

十分性の証明.

1. \( f \) は \( x \) において除外コーシー条件をみたすとする.

2. \( n \in \bbN := \{ 1, 2, 3, \ld \} \) に対して, \( x \) のある開近傍 \( U_n \) が存在して, \[ a, b \in (U_n \sm \xset) \cap A \imp \ab{f(a) - f(b)} < \rec{n}. \] \( U_n \) は与えられた \( x \) の開近傍より小さくとれるので, \[ U_1 \sp U_2 \sp U_3 \sp \cd \] をみたすように, 上記のような \( x \) の開近傍 \( U_n \) を \( U_1 \) から順に定める.

3. \( x \) は \( A \) の集積点であるから, \( U_n \sm \xset \) の中に \( A \) の点が存在する. それを1つとり, \( a_n \) とする: \[ a_n \in (U_n \sm \xset) \cap A. \]

4. 実数列 \( (f(a_n))_{n=1}^{\oo} \) はコーシー列である. なぜなら, \begin{align*} m, n \ge N \imp &a_m, a_n \in (U_N \sm \xset) \cap A, \\[0.8em] &\therefore \ab{f(a_m) - f(a_n)} < \rec{N}, \end{align*} であるからである.

5. コーシー列 \( (f(a_n))_{n=1}^{\oo} \) は収束するので, その収束先を \( c \) とおく. このとき, \( c \) は \( f \) の \( x \) での極限である.

6. なぜなら: 任意の \( \e > 0 \) に対してある \( N \in \bbN \) が存在して, \[ n \ge N \imp \ab{ f(a_n) - c } < \frac{\e}{2}. \] \( n \ge N \) かつ \( n > 2/\e \) である \( n \) をとるとき, \[ a \in (U_n \sm \xset) \cap A \] ならば, \begin{align} \ab{ f(a) - c } &\le \ab{ f(a) - f(a_n) } + \ab{ f(a_n) - c } \\[0.8em] &< \rec{n} + \frac{\e}{2} \\[0.8em] &< \frac{\e}{2} + \frac{\e}{2} = \e \end{align} である. //