レ☆ト☆ロ☆ラ☆ボ

タイトルテスト中

実数からなる完全集合の非可算性

\( \newcommand{\a}{\alpha} \newcommand{\b}{\beta} \newcommand{\g}{\gamma} \newcommand{\e}{\varepsilon} \newcommand{\bbR}{\mathbb{R}} \newcommand{\bbN}{\mathbb{N}} \newcommand{\bbZ}{\mathbb{Z}} \newcommand{\bbQ}{\mathbb{Q}} \newcommand{\oo}{\infty} \newcommand{\ss}{\subset} \newcommand{\sp}{\supset} \newcommand{\nin}{\not\in} \newcommand{\nni}{\not\ni} \newcommand{\emset}{\emptyset} \newcommand{\Cup}{\bigcup} \newcommand{\Cap}{\bigcap} \newcommand{\ld}{\ldots} \newcommand{\cd}{\cdots} \newcommand{\mto}{\mapsto} \newcommand{\imp}{\Longrightarrow} \newcommand{\equ}{\Longleftrightarrow} \newcommand{\set}[2]{\left\{ #1 \mathrel{} \middle| \mathrel{} #2 \right\}} \newcommand{\prn}[1]{\left( #1 \right)} \newcommand{\brc}[1]{\left\{ #1 \right\}} \DeclareMathOperator{\Int}{Int} \)

位相空間 \( X \) の部分集合 \( A \) が「完全」であるとは, それが孤立点をもたない閉集合であることである. 群れからはぐれたもののいない閉集合である.

ある集合の点は, その集合の孤立点であるか集積点であるか, どちらか一方のみが成り立つわけだから, すべての点が自身の集積点である閉集合といってもよい.

さて, 次を示す: \( \bbR \) の空でない完全集合 \( A \) は非可算である.

この結果より, \( \bbR \) 自身も非可算であると分かる.

まず, 補題.

\( \g \in \bbR \) とする. 閉区間 \( I \) がその内部に \( A \) の点を含めば, 閉区間 \( J \ss I \) で, 以下をみたすものが存在する.
  1. \( J \) はその内部に \( A \) の点を含み,
  2. \( J\) は \( \g \) を含まない.

内部に \( A \) の点を含むという性質を保ったまま, 含んでほしくない点を除外して縮小できるわけです.

証明.

\( \Int I \) に \( \g \) ではない \( A \) の点 \( a \) が存在する. これは, \( \g \nin \Int I \) または \( \g \nin A \) であれば, \( \Int I \) が \( A \) の点を含むという仮定より明白である.

\( \g \in \Int I \) かつ \( \g \in A \) のときでも, この場合 \( \g \) は \( A \) の集積点であるから, \( \g \) の開近傍 \( \Int I \) 内に \( \g \) でない \( A \) の点が存在する.

\( I = [\a, \b] \) とするとき, \[ a \in (\a, \g) \quad \text{または} \quad a \in (\g, \b) \] である. それぞれの場合に応じて, \[ a \in J \ss (\a, \g) \quad \text{または} \quad a \in J \ss (\g, \b) \] である閉区間 \( J \) をとることができる. □

もとの命題の証明を述べる.

1. \( A \) が可算であったとする. このとき, 全射 \[ \bbN = \brc{1, \, 2, \, \ld} \to A \,\,\, \colon \,\,\, n \mto a_n \] が存在する.

2. 以下のようにして, 閉区間列 \( (I_n)_{n=0}^{\oo} \) を構成する. まず, 閉区間 \( I_0 \) をその内部が \( A \) の点を含むように任意にとる.

  1. \( I_1 \ss I_0 \) を内部に \( A \) の点を含み, \( a_1 \) を含まない閉区間とする.
  2. \( I_2 \ss I_1 \) を内部に \( A \) の点を含み, \( a_2 \) を含まない閉区間とする.
  3. \( \cd \)

3. 空でない有界閉集合の縮小列 \[ I_0 \cap A \,\, \sp \,\, I_1 \cap A \,\, \sp \,\, I_2 \cap A \,\, \sp \,\, \cd \] は共通部分をもつ(「コンパクト空間の縮小閉集合列と区間縮小法の原理」参照). その共通部分の要素の1つを \( a \) とすると, \( a \in A \) であるから, ある番号 \( N \ge 1 \) に対して \[ a = a_N \] である.

4. しかし, \( a \) は \( I_N \) に含まれるので, \[ a \ne a_N \] である. これは矛盾であるので, \( A \) は非可算でなければならない. □