レ☆ト☆ロ☆ラ☆ボ

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有界閉区間の外測度(2)

\( \newcommand{\R}{\mathbb{R}} \newcommand{\oo}{\infty} \newcommand{\ss}{\subset} \newcommand{\Cup}{\bigcup} \newcommand{\e}{\varepsilon} \newcommand{\m}{m^{*}} \newcommand{\calI}{\mathcal{I}} \newcommand{\calJ}{\mathcal{J}} \newcommand{\ld}{\ldots} \newcommand{\cd}{\cdots} \newcommand{\nin}{\not\in} \newcommand{\imp}{\Longrightarrow} \)

前回の続き. 次の命題を示します.

\( [a,b] \) を被覆する有界区間の有限族 \( \calI \)に対して, \[ \sum_{I \in \calI} \ell(I) > b - a \] が成り立つ.

ゆっくりやっていきましょう.

1.

\( [a,b] \) を被覆する \( \calI \) の部分族のうち, 要素数が最小であるものを1つ選び, それを \( \calJ \) とおく.

2.

\( \calJ \) の要素間に包含関係はない.

\( \because ) \, \) \( \calJ \) の選び方から明らか. //

3.

\( \calJ \) の要素を左端が小さい順に並べる: \begin{gather} (a_1, b_1), \quad (a_2, b_2), \quad \ld, \quad (a_N, b_N), \\[0.5em] a_1 < a_2 < \cd < a_N. \end{gather}

(\( \calJ \) の2つの要素の左端が一致することはない. 一致すれば, それらの間に包含関係が生じる.)

4.

このとき, 右端も小さい順に並んでいる: \[ b_1 < b_2 < \cd < b_N. \]

\( \because ) \, \) ある \( k \) に対して \[ b_k \ge b_{k+1} \] であれば, \[ a_k < a_{k+1} < b_{k+1} \le b_k \] であるので, \[ (a_{k+1}, b_{k+1}) \ss (a_k, b_k) \] となり, \( \calJ \) の要素間に包含関係が生じてしまう. //

5.

\[ a_1 < a < b_1, \quad a_N < b < b_N. \]

\( \because ) \, \) \( a \le a_1 \) であれば, \[ a \nin (a_k, b_k), \quad 1 \le {}^{\forall} k \le N \] となり, これは \( \calJ \) が \( [a, b] \) の被覆であることに矛盾する.

\( b_1 \le a \) であれば, \( (a_1, b_1) \) は \( [a,b] \) を覆うことには貢献せず, これは \( \calJ \) の要素数の最小性に矛盾する.

したがって, \[ a_1 < a < b_1 \] である. \( a_N < b < b_N \) についても同様である. //

6.

任意の \( 1 \le k \le N-1 \) に対して, \[ b_k > a_{k+1}. \]

\( \because ) \, \) ある \( k \) に対して \[ b_k \le a_{k+1} \] であるとすると, \[ b_k \le x \le a_{k+1} \] である \( x \) がとれる. \[ a < b_k \le x \le a_{k+1} < b \] であるので, \[ x \in [a,b] \] である. \begin{alignat}{2} &i \le k & \quad &\imp & \quad &b_i \le b_k \le x \, \text{ より } \, x \nin (a_i, b_i), \\[0.5em] &i \ge k+1 & \quad &\imp & \quad &x \le a_{k+1} \le a_i \, \text{ より } \, x \nin (a_i, b_i), \end{alignat} であるが, これは \( \calJ \) が \( [a,b] \) の被覆であることに矛盾する. //

7.

したがって, \begin{align} \sum_{I \in \calI} \ell(I) &\ge \sum_{J \in \calJ} \ell(J) \\[0.5em] &= \sum_{k=1}^N (b_k - a_k) \\[0.5em] &= (b_N - a_N) + \sum_{k=1}^{N-1} (b_k - a_k) \\[0.5em] &\ge (b_N - a_N) + \sum_{k=1}^{N-1} (a_{k+1} - a_k) \\[0.5em] &= (b_N - a_N) + (a_N - a_1) \\[0.5em] &= b_N - a_1 \\[0.5em] &> b - a. \end{align}

これで命題は証明されました.   ■■■