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ニ☆ウ☆ト☆ラ☆ボ

タイトルテスト中

複素線形写像は実線形写像でもある。行列式の間の関係は? (1)

雑記
\( \newcommand{\R}{\mathbb{R}} \newcommand{\C}{\mathbb{C}} \newcommand{\a}{\alpha} \newcommand{\l}{\lambda} \newcommand{\m}{m_{\alpha}} \)\( \a \in \C\) に対して, 写像 \[ \m \colon \C \to \C, \quad z \mapsto \a z \] は複素線形写像である:
  1. \( \m (z_1 + z_2) = \m (z_1) + \m (z_2) \quad \forall z_1, z_2 \in \C \),
  2. \( \m (\l z) = \l \m (z) \quad \forall \l \in \C, \, \forall z \in \C \).
\( \l \in \C \) を実数に限定しても上の 2. はもちろん成り立つので, \( \m \) は実線形写像でもある.
それぞれの場合に行列式を求めてみよう。どのような関係があるだろうか?

1. \( \m \) を複素線形写像と考えるとき.

\( 1 \in \C \) は複素ベクトル空間 \( \C \) の基底である. \[ \m (1) = \a = \a \cdot 1 \] より, この基底に関する \( \m \) の行列表示は \[ ( \a ). \] したがって, 複素線形写像 \( \m \) の行列式は, \[ \textstyle \det_{\C} \m = \a. \]

2. \( \m \) を実線形写像と考えるとき.

\( 1 \), \( i \in \C \) は実ベクトル空間 \( \C \) の基底である. \begin{align*} &\m (1) = \a = a + bi, \\[0.5em] &\m (i) = \a i = -b + ai \end{align*} より, この基底に関する \( \m \) の行列表示は \[ \begin{pmatrix} a & -b \\ b & a \end{pmatrix}. \] したがって, 実線形写像 \( \m \) の行列式は, \[ \textstyle \det_{\R} \m = a^2 + b^2 = \left| \a \right|^2. \]

上の 1 と 2 より, \[ \textstyle \det_{\R} \m = \left| \det_{\C} \m \right|^2 \] が成り立っています.
さて, \( n \times n \) 複素行列 \( A \) に対して, 写像 \[ m_A \colon \C^n \to \C^n, \quad \begin{pmatrix} z_1 \\ \vdots \\ z_n \end{pmatrix} \mapsto A \begin{pmatrix} z_1 \\ \vdots \\ z_n \end{pmatrix} \] を考えます. \( m_A \) は複素線形写像です. したがって, 実線形写像でもあります. このとき, \[ \textstyle \det_{\R} m_A = \left| \det_{\C} m_A \right|^2 \] は成り立つでしょうか?
続く.
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