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ニ☆ウ☆ト☆ラ☆ボ

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ジョルダン標準形の計算例

雑記

行列

\[ A = \begin{pmatrix} -2 & -2 & 1 \\ 7 & 6 & -3 \\ 5 & 4 & -2 \end{pmatrix} \]

ジョルダン標準形を求めてみます.

1. 行列

\[ x I_3 - A = \begin{pmatrix} x+2 & 2 & -1 \\ -7 & x-6 & 3 \\ -5 & -4 & x+2 \end{pmatrix} \]

からスタートします. 基本変形を繰り返し, 対角行列にもっていくことが目標です.

2. 基本的には, 「(1, 1) 成分の次数を小さくする」ように変形します.

3. やってみましょう. 1 列目と 3 列目を交換して,

\[ \begin{pmatrix} x+2 & 2 & -1 \\ -7 & x-6 & 3 \\ -5 & -4 & x+2 \end{pmatrix} \quad \longrightarrow \quad \begin{pmatrix} -1 & 2 & x+2 \\ 3 & x-6 & -7 \\ x+2 & -4 & -5 \end{pmatrix}. \]

次数が下がり切り, 1 行目と 1 列目の多項式はすべて, (1, 1) 成分 -1 の倍数です.

4. 0 を増やします:

\[ \cdots \quad \longrightarrow \quad \begin{pmatrix} -1 & 0 & 0 \\ 3 & x & 3x-1 \\ x+2 & 2x & x^2+4x-1 \end{pmatrix} \quad \longrightarrow \quad \begin{pmatrix} -1 & 0 & 0 \\ 0 & x & 3x-1 \\ 0 & 2x & x^2+4x-1 \end{pmatrix}. \]

5. 基本に忠実に変形するならば, 次は, 内側の行列の (1, 1) 成分, すなわち (2, 2) 成分の次数を下げることになります. しかし, ここでは少し変則的な変形をしてみます. 3 行目の -1 倍を 2 行目に足して,

\[ \cdots \quad \longrightarrow \quad \begin{pmatrix} -1 & 0 & 0 \\ 0 & -x & -x^2-x \\ 0 & 2x & x^2+4x-1 \end{pmatrix}. \]

2 行目と 2 列目の多項式はすべて, (2, 2) 成分 -x の倍数となりました.

6. 0 を増やします:

\[ \cdots \quad \longrightarrow \quad \begin{pmatrix} -1 & 0 & 0 \\ 0 & -x & -x^2-x \\ 0 & 0 & -x^2+2x-1 \end{pmatrix} \quad \longrightarrow \quad \begin{pmatrix} -1 & 0 & 0 \\ 0 & -x & 0 \\ 0 & 0 & -x^2+2x-1 \end{pmatrix}. \]

対角行列になりました.

7. 見た目を整えるため, 各行を -1 倍して,

\[ \cdots \quad \longrightarrow \quad \begin{pmatrix} 1 & 0 & 0 \\ 0 & x & 0 \\ 0 & 0 & (x-1)^2 \end{pmatrix}. \]

8. 対角成分の各多項式から, ジョルダン細胞をとりだします:

\[ \begin{matrix} 1 & \longrightarrow & \text{なし} \,\,\, ,\\[0.5em] x & \longrightarrow & J_1(0) = \begin{pmatrix} 0 \end{pmatrix} \,\,\, ,\\[0.5em] (x-1)^2 & \longrightarrow & J_2(1) = \begin{pmatrix} 1 & 1 \\ 0 & 1 \end{pmatrix} \,\,\, . \end{matrix} \]

9. これらを斜めに並べて行列を作ると,

\[ \begin{pmatrix} J_1(0) & \\ & J_2(1) \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 & 0 & 0 \\ 0 & 1 & 1 \\ 0 & 0 & 1 \end{pmatrix}. \]

これが行列 \( A \) のジョルダン標準形です.

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