レ☆ト☆ロ☆ラ☆ボ

タイトルテスト中

複素整数と有限体の世界(38)ー第 IV 部 素数の分解法則ー整域上の方程式の解の個数(2)

次の命題を示そうとしていました:

\( p \) を有理素数とする. \( \mathbb{Z} / p \mathbb{Z} \) 上の \( n \) 次方程式 (\( n \ge 0 \)) の解の個数は \( n \) 個以下である.

より一般に, 次を示しましょう:

整域 \( R \) 上の \( n \) 次方程式 (\( n \ge 0 \)) の解の個数は \( n \) 個以下である. 言い換えると, \( R \) 上の \( n \) 次関数の根の個数は \( n \) 個以下である.

\( n \) に関する帰納法で示します.

  1. 0 次関数 \[ f(x) = a_0 \quad \left(\, a_0 \neq 0 \, \right) \] の根の個数は 0 個です.
  2. \( n \ge 1 \) とし, \( n \) 次関数 \[ f(x) = a_0 x^n + a_1 x^{n-1} + \cdots + a_n \quad (\, a_0 \neq 0 \, ) \] を考えます. 関数 \( f \) が根をもたない場合は明らかですので, 関数 \( f \) は根 \[ \alpha \in R \] をもつとします. このときには, 前回述べた因数分解に関する命題により, ある \( n - 1 \) 次関数 \( g \) が存在して, \[ f(x) = (x - \alpha) \, g(x) \quad \left( \, \forall x \in R \, \right) \] が成り立ちます. \( R \) が整域であることに注意すると, 関数 \( f \) の根は
    「 \( \alpha \) 」\( \quad \) および \( \quad \) 「 \( g \) の根 」
    のみだと分かります. 帰納法の仮定により, 関数 \( g \) の根は \(n - 1\) 個以下なので, 求める結果
    「 関数 \( f\) の根は \( n \) 個以下 」
    が従います. (証明終)