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複素整数と有限体の世界(32)ー第 IV 部 素数の分解法則ーフェルマーの小定理

今回は,

と呼ばれる命題について述べます.

ェルマーの小定理

\( p \) を有理素数とし, \( [0] \neq A \in \mathbb{Z} / p \mathbb{Z} \) とします. このとき, 列 \[ A \, [0], \quad A \, [1], \quad \ldots, \quad A \, [p-1] \] は \( \mathbb{Z} / p \mathbb{Z} \) のすべての元をある順序で並べたものになっています(前回述べました). \[ A \, [0] = [0] \] に注意すると, 列 \[ A \, [1], \quad A \, [2], \quad \ldots, \quad A \, [p-1] \] は, 列 \[ [1], \quad [2], \quad \ldots, \quad [p-1] \] を並べ替えたものであると分かります. 各列の全ての要素の積をとったもの同士は, もちろん等しく, \[ A^{p-1} \, [1] \, [2] \, \cdots \, [p-1] \, = \, [1] \, [2] \, \cdots \, [p-1] \] が成り立ちます. 両辺を共通因子で割ると(整域なので, 0 でない因子で割れます), \[ A^{p-1} = [1]. \] 以上で, 次の命題が証明されました:

\( p \) を有理素数とし, \( [0] \neq A \in \mathbb{Z} / p \mathbb{Z} \) とする. このとき, \[ A^{p-1} = [1] \] である.

この命題は,

と呼ばれています.

同式で書く
上の命題を合同式で書き直すと, 次のようになります:
\( p \) を有理素数とし, \( a \) を有理整数とする. \( p \nmid a \) であるとき, \[ a^{p-1} \equiv 1 \pmod{p}. \]

この命題を用いれば, 例えば,

「 \( \, 5^{10} \) を \(11 \) で割った余りは \( 1 \, \) 」
ということが, 何の計算もせずに分かります.