レ☆ト☆ロ☆ラ☆ボ

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複素整数と有限体の世界(6)ー第 I 部 導入ー仮説 B と仮説 C(1)

  • 方程式:     \[ x^2 + y^2 = n, \quad n = p_1^{\, l_1} \, p_2^{\, l_2} \, \cdots \, p_{r}^{\, l_r}. \tag{#} \] (第 2 式は \( n \) の素因数分解.)
  • 整数解: 各素因子 \( p_h \) が \[ p_h = \pi_h \, \overline{\pi_h}, \quad \pi_h \, \text{は複素整数} \] と分解できるとき,     \begin{multline} x+i \, y \, = \, \pm \, \left(\pi_1^{a_1} \, \overline{\pi_1}^{\,l_1-a_1} \right) \, \left(\pi_2^{a_2} \, \overline{\pi_2}^{\,l_2-a_2} \right) \, \cdots \, \left(\pi_r^{a_r} \, \overline{\pi_r}^{\,l_r-a_r} \right) \\[0.5em] \left(0 \le a_h \le l_h \right) \qquad \tag{☆} \end{multline} から得られる \( (x,y) \) は方程式の整数解.
  • 素数の分解: 素数 \( p \) に対して, \[ 「\, p = \pi \, \overline{\pi} \, \text{となる複素整数} \, \pi \, \text{が存在する} \,」 \] のは, \[ 「\, p = 2 \quad \text{または} \quad p \equiv 1 \!\!\! \pmod{4} \,」 \] のときであるらしい.
数解の個数
からの全ての整数解が生み出されるだろうか?」

私たちが最も興味をもつのはこの問いですが, このことは,

から得られる整数解の個数」

「方程式の全ての整数解の個数」

を比較すれば分かります.

から得られる整数解の個数」は, 符号と \( a_h \) の選択の数より,     \[ 2 \, \left(l_1 + 1 \right) \, \left(l_2 + 1 \right) \, \cdots \, \left(l_r + 1 \right) \tag{*} \] 個以下だと分かります.

から得られる整数解の個数」を実際に調べるのは少し面倒なので, まずは, 個数の上限と「方程式の全ての整数解の個数」を比較してみることにします. そこから, 何か手がかりが得られるかもしれません.

簡単のために, 全ての \( h \) に対して, \[ p_h \equiv 1 \pmod{4} \] である場合を調べます.

\( n \) 素因数分解 \( (l_1+1) \cdots (l_r+1) \) 解の個数
\( 1 \) \( 1 \) \( 1 \) \( 4 \)
\( 5 \) \( 5^1 \) \( 2 \) \( 8 \)
\( 13 \) \( 13^1 \) \( 2\) \( 8\)
\( 17\) \( 17^1 \) \( 2\) \( 8\)
\( 25\) \( 5^2\) \( 3\) \( 12\)
\( 29\) \( 29^1 \) \( 2\) \( 8\)
\( 37\) \( 37^1 \) \( 2\) \( 8\)
\( 41\) \( 41^{1}\) \( 2\) \( 8\)
\( 53\) \( 53^{1}\) \( 2\) \( 8\)
\( 61\) \( 61^{1}\) \( 2\) \( 8\)
\( 65\) \( 5^{1} \cdot 13^{1}\) \( 4\) \( 16\)
\( 73\) \( 73^{1}\) \( 2\) \( 8\)
\( 85\) \( 5^{1} \cdot 17^{1}\) \( 4\) \( 16\)
\( 89\) \( 89^{1}\) \( 2\) \( 8\)
\( 97\) \( 97^{1}\) \( 2\) \( 8\)
\( \vdots\) \( \vdots\) \( \vdots\) \( \vdots\)

どうやら, 方程式の整数解の個数は, 式 \[ 4 \, \left(l_1 + 1 \right) \, \left(l_2 + 1 \right) \, \cdots \, \left(l_r + 1 \right) \] で与えられているようです.

から得られる整数解では足りないことになりますが,

「方程式の整数解の個数」
「重複がないとした場合のから得られる整数解の個数
のちょうど 2 倍

という関係が見付かりました. これは, 注目に値する事実です.

ログラム
\( x^2 + y^2 = n \) の整数解をしらみつぶしに求めるプログラムです. 整数値を入力して, 計算ボタンを押してください. (\( 0 \le x \le y \) となるもののみを求めます.)
x2 + y 2=n