レ☆ト☆ロ☆ラ☆ボ

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テイラーの定理(4)

\( \newcommand{\a}{\alpha} \newcommand{\cd}{\cdots} \newcommand{\ld}{\ldots} \)

1. 前回, ロルの定理を用いてテイラーの定理を証明しました.

\( n \) を \( 0 \) 以上の整数とする.

(1)\( f \) を閉区間 \( [a,b] \) 上の \( C^n \) 級関数とし, その \( n \) 階導関数 \( f^{(n)} \) は開区間 \( (a,b) \) 上で微分可能とする. このとき, ある \( c \in (a,b) \) が存在して, \[ f(b) = \sum_{k=0}^n f^{(k)}(a) \frac{(b-a)^k}{k!} + f^{(n+1)}(c) \frac{(b-a)^{n+1}}{(n+1)!} \] が成り立つ.
(2)\( f \) を閉区間 \( [b,a] \) 上の \( C^n \) 級関数とし, \( f^{(n)} \) は開区間 \( (b,a) \) 上で微分可能とする. このとき, ある \( c \in (b,a) \) が存在して, 上と同じ式が成り立つ.

今回は, ロルの定理を用いた別証明を述べます.

2. 前回, 等式 \[ f(b) - \sum_{k=0}^{n} \, f^{(k)}(a) \, \frac{(b-a)^k}{k!} = R \, \frac{(b-a)^{n+1}}{(n+1)!}. \tag{\(\color{red}{\text{☆}}\)} \] が成り立つように \( R \) を決め, ある \( c \in (a,b) \) に対して, \[ R = f^{(n+1)}(c) \] であることを証明しました.

その際, ()の左辺と右辺において \( b \) を \( x \) に置き換えた関数を考えたのですが, 今度は \( a \) を \( x \) に置き換えてみます: \begin{align} F(x) &:= f(b) - \sum_{k=0}^{n} \, f^{(k)}(x) \, \frac{(b-x)^k}{k!}, \\[0.8em] G(x) &:= R \, \frac{(b - x)^{n+1}}{(n+1)!}. \end{align} さて, 何が起こるでしょうか?

3. 証明:

まず, \begin{align} F(a) &= G(a), \\[0.8em] F(b) &= 0 = G(b) \end{align} であることに注意する. \begin{align} F'(x) &= - \sum_{k=0}^n \, f^{(k+1)}(x) \, \frac{(b-x)^k}{k!} + \sum_{k=1}^n \, f^{(k)}(x) \, \frac{(b-x)^{k-1}}{(k-1)!} \\[0.8em] &= - \sum_{k=0}^n \, f^{(k+1)}(x) \, \frac{(b-x)^k}{k!} + \sum_{k=0}^{n-1} \, f^{(k+1)}(x) \, \frac{(b-x)^{k}}{k!} \\[0.8em] &= - f^{(n+1)}(x) \, \frac{(b-x)^n}{n!}, \\[0.8em] G'(x) &= -R \, \frac{(b-x)^n}{n!} \end{align} であるので, ロルの定理より(\( F(x) - G(x) \) に適用)ある \( c \in (a,b) \) が存在して, \[ F'(c) = G'(c), \] すなわち, \[ f^{(n+1)}(c) = R \] となる. //

4. ロルの定理の使用が1回だけで済みました.